社長コラム
「180日間マネジメント変革研修」開発裏話
各マネジャーのスタンスに焦点をあてる研修は、とても難しいことです。人それぞれ考え方、性格、経験が違うからです。
ある大手企業のお客様から、付加価値を創造でき、自由闊達に動くチームをつくれるマネジャーを育成する研修を共同で開発して欲しい、との依頼がありました。研修の共同開発にあたっては、お客様から毎回さまざまな課題を提示されました。また、プログラム構築にあたっては、根拠やベースとなる理論、原理原則の説明を求められました。四苦八苦している時に出会ったのが、田坂広志氏の『なぜマネジメントが壁に突き当たるのか』(東洋経済)と、天外伺朗氏の『マネジメント革命』(講談社)でした。
移動中の新幹線で読んでいたのですが、これらの書籍の中に書かれている「暗黙知のマネジメント」「長老型マネジメント」「燃える集団」「フロー理論」には衝撃を受けました。私達が創りたかった研修と合致していたからです。「これだ!」と思った瞬間にペンを執り、ノートの持ち合わせがなかったので、思わず本のカバーをはずして裏面の白紙に、研修のアイデアを書き連ねてしまいました。
この時のアイデアをベースに、その後の1年間、お客様と試行錯誤を重ね「180日間マネジメント変革研修」を完成させました。当初の依頼通り、共同開発した大手企業では、上司が部下との対話により、良質な関係を構築し、顧客に向き合う「協働関係」を作り出せるチームマネジャーが育っています。部下のチームメンバーも、上司であるチームマネジャーと共に問題に向き合い、対話の中で考えることで自信がつき、育っていくという好循環を生み出しました。
この研修開発を通して、私達とお客様との信頼関係はさらに深まりました。私達自身も成長の機会をいただけたと感じています。