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代表コラム

2013年1月5日

Nの時代、個人のスキルアップからチームで問題解決するやり方を業務に組み込む

会議が変われば、チームも変わる!

会議って、何のためにあるのでしょうか?
それはみんなで知恵を絞り合いながら、組織が抱えている問題についての解決案を探り出したり、新しいアイデアを生み出すために存在しています。
では、みなさんの会社の会議は、問題解決案やアイデアがどんどん出てくるような創造的な場になっているのでしょうか? 長くて、退屈で、何も決まらない不毛だけの会議にはなってはいないでしょうか。
会議は本来、楽しいものです。会議が変わればメンバーの意識が変わり、行動が変わり、チームの成果も変わります。そして成果が出ることでメンバー間の関係性が良くなり、さらに良い思考、よい行動、よい成果という循環が得られます。
ここでは、会議を「参加するのが楽しい場」、「思わず意見を言いたくなる場」、「決めたことを実行したくなる場」にするためのヒントを語ります。

一人の天才よりも、チームでイノベーションを

写真その1

私は日々コンサルタントとして、お客様の職場をもっと元気にするためのお手伝いをしています。けれどもこれがなかなか難しい。
今の日本企業は、新しい価値を持った商品やサービスをなかなか生み出すことができずに苦戦しています。アメリカや韓国、中国などの企業に遅れをとりつつあります。
ではどうすればいいのか。日本の企業をふたたび復活に導くとっておきのビジネスアイデアをどうやって見つければいいのか。
みなさん、そこで苦労されています。私もやはり苦労しています。

ただし私は、突破口はあると思っています。それは「会議を変える」ことです。

新しい価値を持った商品とは、ずいぶん古い例になって申し訳ないのですが、例えばソニーのウォークマンがそうでした。
ウォークマンが発売されたのは1979(昭和54)年のこと。私は当時高校生だったのですが、それはもう画期的な商品でした。
それまで音楽は、部屋の中で聴くものでした。それをウォークマンはその商品名の通り、街を歩きながら聴けるものにしました。若者のライフスタイルをがらりと変えてしまったのです。
ウォークマンは、「携帯音楽市場」というこれまで世の中にまったく存在していなかった市場を新たに生み出しました。

ただし、ウォークマンの唯一の欠点は、値段が高く、貧乏学生にはなかなか手が届かない商品だったことです。
そこですぐに日本の別のメーカーが、ソニーの真似をして、ウォークマンよりもずっと安い携帯音楽プレーヤーを発売しました。多くの学生は、「本当はウォークマンがいいんだけど、お金がないからこっちで妥協しておくか」と、その携帯音楽プレーヤーを購入しました。
ではこのメーカーが発売した商品が、画期的なものだったかというと、それは違います。確かに顧客は増やしましたが、これまで世の中に存在しなかった市場を創出したわけではないからです。

ウォークマンが発売されてから既に30年以上が経過しているわけですが、あれから現在までの間に、日本の企業はウォークマン並みの商品やサービスを何か創り出してきたでしょうか。
そうやって改めて考えてみると、これが思い浮かばないんです。
私が思いついたのは、コンビニエンスストアと宅急便だったのですが、でもこれらのビジネスアイデアが生み出されたのも、ウォークマンと同じぐらいに昔の話ですよね。

新しい価値を創造できない企業は、かつて「ウォークマンもどきの低価格商品」を売り出した某メーカーのように、価格で勝負するしかなくなります。すると競合他社が値下げをしたら、自社を値下げで対抗せざるをえないというように、際限のない値下げ競争に突入します。
そうやって体力をどんどん消耗しているのが、日本の企業の現状です。

一方、海の向こうのアメリカに目を向けると、アップルやグーグル、フェイスブックのように、世界中の人々の生活を一変させるような商品やサービスを提供する会社が続々登場しています。
「最近モノが売れなくなったのは、人々の生活が豊かになって、欲しいモノがなくなったからだ」
みたいなことを言う人がいますが、それは言い訳。
iPodやiPhone、Facebookを見てもわかるように、強い魅力を備えた商品やサービスには、今の時代でも人々は飛びつきます。日本企業が手がける商品やサービスが売れないのは、単に人々をワクワクさせるような驚きや新鮮さがないからだと思います。

それでは日本企業が、iPodやFacebookに匹敵する商品やサービスを生み出すためにはどうすればいいのでしょうか。
一番いいのは、日本からもアップルの創業者であるスティーブ・ジョブスのような天才が現れることでしょう。
でもこれは難しい。天才は作ろうと思って作れるものではないからです。
「今いるうちの若手社員の中から、ジョブズ並みの卓越したビジネスアイデアとリーダシップを持った人物を誰かが1人育てよう」
と思ったところで、それは99%の確率で無理でしょう。
けれどもだからといってあきらめることはありません。
スティーブ・ジョブスのような「個人」を作ることは困難でも、スティーブ・ジョブスのような「チーム」を作ることは可能だからです。

会議に化学反応を起こそう

 日本には「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがあります。
「例え、凡人だったとしても3人集まって考えれば、すばらしい知恵が出るものだ」
という意味です。
私はその「3人が集まる場」が会議だと思っています。

仮に会議の場にHさんとOさんが出席していたとします。
課長のHさんが部下のOさんに単に指示伝達をしているだけの会議や、お互いが勝手に言いたいことが言い合っているような会議では、何もよい成果は生まれません。
しかしHさんとOさんがお互いに知恵を出し合って交じり合ったとき、そこに化学反応が起こります。ちょうど水素(H)と酸素(O)が結合して水(H2O)が生まれるように、会議に出席しているメンバーが化学反応を起こすことによって、思いもよらないアイデアが会議の場で生み出されることになるのです。

問題なのは多くの企業の会議が、そうした化学反応が起きる場になっていないことです。
「上司だけが喋っていて、部下はだんまり」
「何が結論かわからないまま、いつも会議が終わる」
「どうでもいいことばかり議論している」
「時間だけがやたらと長い」
「結局いつも声が大きい人間の意見が通る」
こんな会議を続けているようでは、絶対に化学反応は起きません。
そして化学反応が起きないような会議には、何の意味もありません。

私は新しい価値をどんどん創出できる組織に生まれ変わらないと、日本企業の復活はないと強く思っています。
そのためには会議を「化学反応が起きる場」に変える必要があります。

ただし「会議を化学反応が起きる場にする」といっても、そんなに特別難しいことをする必要はありません。
例えば会議の場では、上司-部下の関係を一時的に取り払って、お互いに「さん付け」で呼び合ってみる。あるいは会議が始まる前に、上司が部下に「この問題は難問だから、お願い、一緒に考えて」と言ってみる。
これだけでも会議室の中が、化学反応の起こりやすい空気感になるのです。

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